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2006年06月27日

チャングム 『大長今』宮廷女官チャングムの誓い
  医女修行(13)証をきめる物指し:四診〈切診〉

証のおさらいです。

チェジュドにいたときに、チャンドクから脈を診るようにいわれたチャングムが、
「中身のないネギのよう」
などと表現し、指先の感覚が鋭いと、ほめられていましたね。


〈切診〉は、直接手で触れて診断する方法です。
脈診と触診があります。
脈診については、医女修行(3)でふれました。

触診は、肌、手足、胸、腹、背などに触れて、皮膚の状態、張り、肉厚、充実度などの情報から、虚実、病態、寒熱、気血水が分かります。

触診のうち、日本独自に発展したのが漢方古方派の腹診で、中医学ではあまり発展しませんでした。
腹診は胸腹部全部が対象になります。


腹部の主な特徴的症状

[胸脇苦満(きょうきょうくまん)]=両肋骨下の抵抗圧痛。
  肋骨の端に沿って指を3、4本差し込むように這わせていくと分かる。柴胡剤の適用。

[心下痞硬(しんかひこう)]=心下部(みぞおち)につかえる感じがして抵抗や痛みもある症状。
  胃にトラブルががあるときあらわれやすい。

[心下部振水音(しんかぶしんすいおん)]=心下部を軽く叩くと、胃内からの聞こえる水音のこと。
  胃内停水。

[小腹(臍下)不仁(しょうふくふじん)]=臍下を押すとやわらかく軟弱無力。
  腎(泌尿、生殖機能)の衰えがあると現れやすい。腎虚の証。

[腹皮拘急(腹直筋の緊張)(ふくひこうきゅう)]=腹直筋の緊張がはっきりわかる状態。
  腹直筋攣急。
  腹直筋は、左右2本ともに緊張していることもあれば、片側のみのこともある。

[小腹急結(しょうふくきゅうけつ)]=左下腹部を触るだけで痛みを感じる。
  処方は桃核承気湯。お血(おけつ)の腹証

[臍痛]=臍輪の直上に圧痛を訴えるもの。葛根湯。

[正中芯(せいちゅうしん)]=お腹の真ん中に細い芯のようなものがある。
  真武湯、人参湯。

[蠕動不穏(ぜんどうふおん)]=腸の動きがはっきり感じられたり、
  時には目に見えるほど激しい動きの状態。処方は大建中湯。

[心下悸(しんかき)]=みぞおちの上下をさわるとドキドキと動脈の拍動を感じる。
  処方は苓桂朮甘湯、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝加竜骨牡蛎湯

[心下支結(しんかしけつ)]=腹直筋が上腹部で表面に浅く現れて、心下を支えているようにみえる場合。
  柴胡桂枝湯、四逆散などでみられる腹証。

[臍傍悸(さいぼうき)]=臍の傍らの動悸。虚あるいは神経質な状態を示す徴候。


チャングムたちの診断実習でも、腹部を軽く押して状態を見ていました。

腹証については、「腹がはる」ということばで一くくりにしていて、精神の緊張を示す腹直筋の緊張の有無、腹部の硬いしこりとの区別があいまいで、証を判別する重要な手がかりとしていなかったところを見ると、韓医学でも、日本の漢方のような腹診は発展しなかったように思います。
時代が下ればどうか分かりませんが。



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